不動産屋にマンションの売却を依頼したら、具体的に不動産屋はどのような手法を使って買主を探して売却するのでしょうか?
業者によっても異なりますし、様々な方法がありますので、ここではよく使われる主要な方法を説明します。
■レインズへの登録
不動産業者向けの情報公開方法の一つで、国交省指定の流通機構の情報データベースを利用して物件情報を発信します。
日本で最も信頼できる不動産情報です。
発信先は日本全国の不動産会社ですので、遠隔地の購入希望客でも地元の信頼できる不動産会社から物件を紹介してもらえます。
レインズの詳細についてはレインズの仕組みを知れば賢く売れるのページを参考にして下さい。
■民間サイトへ広告掲載
一般人向けの情報公開の一つで、最近では不動産ポータルサイトなどの民間サイトが物件探しの主流と言っても過言ではないでしょう。
不動産会社が掲載枠に応じた掲載料を支払って広告するので、費用対効果を考えた場合に自社で委託を受けた物件のうち広告性の高い物件から掲載します。
枠が不足している場合には追加費用を支払って枠の拡充を行いますが、広告性の低い物件のために枠追加のコストをかけない場合もあり、その場合には掲載されない物件が出る場合もあります。
同じく対費用効果の観点から、同サイトに掲載されている広告性の高い他社の物件を借りて掲載する多重広告という手法もあるので、早期成約を狙う場合にはどんどん貸し出すこともします。
■チラシ配布
以前は販促の中心でもありましたが、いまでは費用対効果としてあまり期待できません。
チラシには大きく分けて2種類あります。
新聞に挟んで配達される「折り込みチラシ」と、担当者やポスティング業者が狭いエリアや特定のマンションのポストへ投函する「投込みチラシ」です。
投込みチラシの場合、売却する物件と同じマンションを狙うのも有効です。
狙いは主に賃貸世帯になりますが、同マンション内での買い換えや最近増えてきた親子世帯の「近居」(同マンション内の別住戸をそれぞれ購入)などのニーズが意外と多いです。
■オープンハウスの実施
現空物件を中心に、週末など物件を1日開放することで内見の敷居を下げ、誰でも予約なしで気軽に内見できるようにします。
不動産会社としては最低1名の人員を待機させることになるので、来客ゼロというリスクからあまり乗り気ではない場合もあります。
一方、親しい他社から集客のためにオープンルームをやらせて欲しいという申し出があることもあります。
売主としては自分の物件が集客に使われてしまうのは抵抗があるかもしれませんが、内見客が来ることで自分の物件が売れる可能性という相互利益につながるのですから、機会があればオープンルームを試してみるのも良いと思います。
■業者訪問
親しい業者を訪問したり電話などで売却物件の情報を知らせて、条件違いのお客様でもご案内してくれるように依頼します。
不動産業界は横のつながりが強いので、知っている業者からの依頼を無下にもできません。
また、条件違いでも実物を見ることで意外に気に入って成約に至るというケースも珍しくありません。