不動産取引では売買・賃貸を問わず相場を知りたいと考える人はとても多いです。
インターネット普及前では不動産会社へ足を運ぶか、新聞の折り込みチラシを収集するなどして調べるくらいしか方法がありませんでした。
その後、インターネットの普及にともない玉石混合ながら簡単に多くの情報を得られるようになりました。
マンションは一戸建に比べ取引件数が多いために相場を調べるのは比較的簡単です。
■不動産ポータルサイト
売買物件の情報を提供しているポータルサイトを2〜3ヶ所ほども巡回すれば、自分のマンションがどれくらいの価格になるか目安をつけられるでしょう。
あくまで売り出し価格なので実際に売却できる価格とは限らないこと、そして数は多くはありませんがオトリ広告も含まれているので全てを鵜呑みにはしないほうが良いでしょう。
サイトによっては駅別や町別のマンション平米単価など細やかな情報提供をしているところもあります。
使いやすさはナンバーワンと言っても過言ではないでしょう。
■不動産会社のホームページ
大手を中心に不動産会社のホームページでは、沿線名や町名を入力して相場を調べたり、マンションの情報を入力すれば簡易査定までできるところもあります。
あくまで簡易査定ですので、大まかな目安を知りたい場合に活用すると良いでしょう。
■不動産ジャパン
不動産ジャパンは不動産流通推進センターが運営している不動産情報サイトです。
4つの不動産流通団体から提供される売り出し中の物件情報等を得ることができます。
団体の会員である不動産会社は宅建業法により規制されているのでオトリ広告等の虚偽の情報登録はできません。
信頼できる情報源といえます。
■レインズ・マーケット・インフォメーション
レインズ・マーケット・インフォメーションは国土交通省指定の不動産流通機構が提供しているサイトです。
ここではレインズに登録された過去の取引事例を検索することができます。
不動産情報は住所等も含まれ個人情報にあたるため、個人や個別取引を特定されないように、住所を町名までにとどめたり価格や平米単価を四捨五入するなど配慮がされています。
レインズは実際に売買契約が成立した価格の情報なので、正確な情報を知るには最も役立つ情報源です。
細かい住所で検索すれば、1つかマンションが無い地域もあるのでほぼマンションを特定することができます。
インターネットを利用すれば、いろんな不動産情報サイトが見つかります。
ウェブサイトによって情報が異なっていたりすることもあって正確な情報を把握するのはなかなか難しいのですが、各サイトの特徴と傾向を知っておくことで、それを加味して分析できるので、より正確な情報を得ることができます。
■各サイトの傾向
民間サイトのデータは、いま現在の売り出されている物件価格がベースなので、売り手側のニーズを反映しやすいといえます。
不動産流通機構のデータは、過去の取引の成約事例をベースにしているので、実際に売れた価格を知ることができます。
値引き交渉が入ることもあるので、売り出し価格と成約価格が異なることも少なくありません。
■相場調べの注意点
自分のマンションと非常によく似ている物件条を発見した場合でも、同じ価格で売却できるとは限らないということを知っておきましょう。
例えば、自分と同じマンション内で間取りも同じ物件をインターネットで見つけたとしても、階数・角部屋・内装や設備の状態などが異なれば査定も異なりますし、売れた時期によっても差が生まれます。
リフォームして引き渡したり、売主の瑕疵担保責任を免除するなどの契約条件によっても影響されます。
なによりも、中古マンションは売主・買主ともに個人が多いため、資金難や買い換えによる売り急ぎ、あるいは人気度や希少性による高値設定など、当事者の事情によっては査定や相場と開きのある取引価格になっている場合もあります。